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「三国志」!  -蛇矛の巻-
10月1日より、九州国立博物館3階特別展室において特別展「三国志」がスタートしました!

14世紀に作られた「物語としての三国志」(『三国志演義(さんごくしえんぎ)』)のもとになった、約1800年前の中国(後漢時代〜三国時代)。
魏・蜀・呉の3国が鼎立し、曹操(そうそう)や劉備(りゅうび)、孫権(そんけん)などの武将が大活躍していた、まさにその時代の出土遺物を一堂に集め、実際に使っていた武器や墓に納められた副葬品などから、リアルな三国時代の姿を復元しようという、意欲的な展覧会です。
ここでは、三国志展示担当学芸員が、イチ押し!!の作品をご紹介します。

「蛇矛(じゃぼう)」・・・
『三国志演義』のファンであれば、それが張飛が愛用していた武器であることはご存知でしょう。
日本では、しばしば蛇矛は矛の身の部分が蛇のように曲がりくねっていることからそう名づけられたととらえられています。しかし、このような武器は三国時代の出土遺物には見当たりません。


コーエーテクモゲームスの「三国無双」をもとに作成された蛇矛。これはこれでカッコイイ。



では、蛇矛は『三国志演義』の作者による、創作なのでしょうか?

文献記録を紐解くと、7世紀中頃に編纂された中国の歴史書「晋書」に、4世紀ごろの武将である「陳安」が、蛇矛をうちふるって活躍したとの記述があります。蛇矛は、実在の武器だったのです!!

実は、三国時代をさかのぼること数百年、前漢時代併行期の中国西南部における石寨山(せきさいざん)文化に、蛇の頭をかたどった矛の出土事例があるんです。まさに「蛇矛」ですね!

本展覧会に出品されているこちらの蛇矛、日本で一般に考えられている蛇矛とはちょっと違います。よくみてくださいね・・・

DSC_1466-2.jpg

石寨山文化期の「蛇矛」



蛇の首から頭にかけてが矛の柄を差す部分に造形され、口から二股に分かれてのびる蛇の舌が大きく強調されて矛の刃の部分になっていることが分かります。
蛇の首や頭の部分のうろこの表現や、左右に飛び出した目など、細やかな造形がリアルさをかもし出しています。

もちろん、この蛇矛と三国志の時代は地域も時代も違っていますから、同じような武器を三国志の武将が使ったと考えるわけにはいきません。
仮に張飛が本当に蛇矛を用いたとして、のちの世の人々が想像したような、身が曲がりくねった矛のほうが妥当なのかもしれません。

しかし、本展覧会が意図したのは、三国志の世界を実物資料から復元するということ。
実際に出土したこの「蛇矛」は、「リアル三国志」の世界にわれわれをいざなってくれる、ひとつの手がかりとなるのではないでしょうか。

特別展「三国志」は、九州国立博物館3階特別展室にて来年1月5日(日)まで開催中です!
会期が後半になるにつれて、会場が込み合うことが予想されます。ぜひお早めに足をお運びください!
投稿者 | 989tenji |