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三国志!!! −儀仗俑の巻−
 今月1日から九州国立博物館3階特別展室において開催中の特別展「三国志」!

 14世紀に作られた「物語としての三国志」(『三国志演義(さんごくしえんぎ)』)のもとになった、約1800年前の中国(後漢時代〜三国時代)。
 魏(ぎ)・蜀(しょく)・呉(ご)の3国が並び立ち、曹操(そうそう)や劉備(りゅうび)、孫権(そんけん)などの武将が大活躍していた、まさにその時代の出土遺物を一堂に集め、実際に使っていた武器や墓に納められた副葬品などから、リアルな三国志の姿を復元しようという、意欲的な展覧会です。
今日も、その展示の一部をご紹介しましょう!!

 矛(ほこ)や戟(げき)を構えた騎兵たちや、馬車に乗った貴人たちからなる荘厳な行列が、ゆったりと進んでいく・・・
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 「三国志」展の作品のなかでもとくに写実的な造形美が目を引くこの青銅の人形たちは、「儀仗俑」(ぎじょうよう)といいます。
 三国が鼎立(ていりつ)する直前、後漢(ごかん)時代末期のとある墓に副葬されていた、貴人とその供の者たちが行進する情景を表現した「俑」(死者とともに埋葬した人形)です。

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 前方には力強くいななきながら歩みを進める馬と、馬に乗った騎兵が並び、
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 後方には牛車や日傘を立てた馬車に乗った貴人たちと、牛馬のくつわをとる家人。

 その見所は、その細部まで作りこまれた躍動感でしょう。

 たとえば先頭の馬。
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 今にもいななき声を上げようと、斜め上に向けて顔を上げたその瞬間を見事に捕らえています。


 矛や戟などの武器をかかげて馬を操る騎兵たち。

 前を見つめる姿勢がりりしい!

 儀仗俑はまた、当時の武装や服装を知る上でもとても役に立つ資料でもあります。
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 傘を掲げた馬車。当時の馬車の構造がどんなものだったのかをよく知ることができます。


 さて、この「儀仗俑」が納められた墓は、甘粛省(かんしゅくしょう)武威市(ぶいし)から発見されました。同じ墓からは銀印も出土しており、その銀印や、儀仗俑に刻まれた銘文などから、この墓に葬られた人物は「張」という将軍であり、その「張」家からは、甘粛省内の地方長官職を3名も輩出しているといったことが知られます。

 当時「涼州」(りょうしゅう)と呼ばれていたこの地は、後漢の滅亡に一役買った、あの「董卓」(とうたく)の故郷として知られています。
 後漢末期、この墓の主が涼州内の地方長官であった可能性もあり、であるとすれば董卓と実際に会って話をしたことがあってもおかしくありません。

 董卓は涼州で地方軍閥を率いて力をつけました。そして、皇帝であった霊帝(れいてい)の死去にともなう政治の混乱に乗じて首都の洛陽へと軍を進め、まだ幼い即位前の献帝(けんてい、後漢最後の皇帝となった)を擁立して政権を掌握し、専横をつくしました。そのため多くの反発を招き、最後は部下であった呂布(りょふ)に殺害されてしまいます。この呂布を曹操(そうそう)が討ち、三国のうちのひとつである魏(ぎ)の基盤を築いたのです。

 儀仗俑は、その躍動的な造作が魅力なだけではなく、後漢末期の混乱の中、涼州など各地方の軍閥が力を蓄えていたその様子を示す、貴重な資料でもあるのです。 


特別展「三国志」は、九州国立博物館3階特別展室にて来年1月5日(日)まで開催中です!
会期が後半になるにつれて、会場が込み合うことが予想されます。ぜひお早めに足をお運びください!
投稿者 | 989tenji |